C.E.75 9 Mar

Scene メンデル・ビジターセンター

メンデルの改修工事は円盤パネル側の先端となる港湾部から始まったが、すでに半分近くが新しい外郭に覆われていた。AIで制御された自動造成ユニットが外壁の大方を進めるため、コロニーはその大きさを思うと戦艦の建造より早く仕上がるように錯覚をする。
だが、今の段階では工事が進むほどに警戒場所は増えてくるし、それこそもっとできあがって全域にセキュリティシステムが導入されれば、おおむねは機械任せとなって楽なのだろうが、キラは臨機応変な対応を迫られる現在の状況に心を落ち着かせることができない。今のところ何者かによる大それた動きはないが、もうひと部隊くらいはこちらによこせないか、プラントあるいは本国に打診してみようかと、ゆうべアスランと話し合ったばかりだ。
キラは視界にある景色に視線を注いだまま、それを思い出したわけでもなく深いため息をついた。過去に見た憶えのある寂れた建造物。いやな景色だ、と思った。
───早く終わればいいのに。
立場もあったから、メンデルでの任務に支障はないとシンにいった。その強がりの半分はたしかに嘘ではなく、自分の出生の事実を事実として受け止めることは数年前に乗り越えている。同じ事実を知っても変わらずキラに接してくれる皆のおかげでそれが叶ったともいえる。
だが本当の本音をいえば、ここはやはり長く留まりたい場所ではない。内部はまだ当時の様子を残しているから、どうしても過去の感情の部分が甦ってしまう。

戦争の合間にしては考える時間がありすぎて、それが却ってキラの精神を抉っていた、あのとき。
特殊な生まれに思う恐怖は、とくべつであるがゆえの疎外感なのだろう。考えるほどに周囲が気になり顔色を窺いすぎて、そのために自ら遠ざけるようなことすらしていたと思う。アスランを除いて。一時期にしろあの頃は、心の安定をアスランからしか得ることができなくなっていた。
不思議な安心感だった。その少し以前までは殺し合いすらした相手なのに。むしろ、だから、だったのかもしれない。キラを識っていながらキラをこの世界から除こうとした人。たとえキラがどのようなモノでもアスランならば、キラがどんな業をもっていても、もっていなくても、必要なときはキラを殺すことができるのだろう……と。そんな理由で安堵する自身をそうとう危ういと思いつつも、あのときキラはアスランに対してそんな理解をもっていた。キラのぼんやりとした自覚以上に、彼はアスランに対して生も死も投げ委せるような剣呑な甘えを覚えてしまった。
───ここまで頼っていながら、きみにすべてを預けることもしない……とんだわがままだ。
彼をごまかすことに、キラは疲れ始めていた。隠しきれていないことも含めて。アスランはすぐに気がついてしまう。今ひとりでここにいるという、新しくつくった内緒事もどうすべきか。素直に話すかどうかはこのあとに掛かっているともいえるが。内緒を内緒のままにすると判断したとして、それが叶うことなのか、どうか。
「……きみを困らせるのが…生きがいになってないかな、ぼくは……。ごめんね……」
この場にいない者へ寄せたことばは、キラ本人の耳にも届かないほどごく小さく。おそらく今、ホールの扉を開けたその男にも、聞こえることはなかっただろう。

メンデル内でいちばんに建て直されたビルのひとつ、ゲストを迎え入れるために用意されたビジターセンターの一角に、今、キラはいた。何かの行事に使うためと思しき大きめのホール。内装を残して放っておかれたままになっている。その入口の扉には「工事中」と表示されていた。ひと気はなく、邪魔も入らないだろうと思い、選んだ面会場所。つま先から十二メートル先の天井までのガラス窓、その傍にキラは佇んでいる。
その外はまだ空気も充填していない。重力システムの稼働開始は三日後、つまり現在は無重力。そんな状況でも、プラントからはコーディネイター開発の研究者、関係者が出入りをはじめている。地上からも含めたシードコードの関係者もすでに十数人、視察にきている。関係組織もひとつふたつではないから、日単位で雪だるま式に訪問者数が増えていった。そんな混沌とした状況だからこそ、入基者のチェックは厳重になっている。もとより“彼”は正式なシードコードの関係者であり、キラが報告していないので要注意人物とマークもされていない。その状況を利用したのは、キラのほうだった。
「早くふたりきりで話したいと思っていたんだが。きみたちは、いつも一緒にいるんだね」
「アスランは専任の護衛です。あなたのような人をぼくに近づけさせないためにいるんです」
それはどうも、といって相手は冷たさを感じる笑いをこぼした。そこに現れたのは、ロマン・ジェリンスキだった。

彼は床を蹴って、キラがいる巨大窓の中央まで体を流してきた。キラがしているように窓際にある手すりのようなポールに掴まって止まる。キラに充分手がとどく距離だ。こんなところをアスランが見たら目を剥くだろう、と頭の隅で思う。
前回やその前のときのようにロマンは仕立てのいいスーツを着ており、どこから見てもいかにもなビジネスマンだ。が、彼は戦闘用に特化されたコーディネイターで、衣服の下に鍛えた身体を備えていることも見て取れる。白兵訓練をまともに受けてないキラを、今ここで縊り殺せるだけの身体的な力を充分もっているだろう。
まったく警戒をしていないわけではない。だが、彼がここでキラに手を出すような浅はかな真似はしないということには確信がある。
「きみからコンタクトしてくるとは思っていなかった……」
「あなたの話を、あのとき全部聞けたようには思わなかったので」
再びキラに対話を求めてくることには予感があった。ロマンが望む“なにか”を、キラからまだ引き出してはいない。それが判っていたのだ。
「そうだね。……たとえばその鋭さは、SEEDのゆえなのか、特殊な設計のコーディネイターのゆえなのか。きみは自身でどう思っている?」
「……………」
ロマンは再び窓を背にし、キラの顔を覗きこんでそういった。
「それともそれが研究で判るとでも?……その出生を秘匿したままで、きみがどう研究の材料になると思う。きみはそのままではただの汚染された素材ではないのか」
キラは下唇をわずかに噛んで、視線を俯けた。つくづく彼はこちらの弱みを熟知しているのだ。無意識にポールに伸ばしていた腕を引き寄せて、身体をさらに窓へ寄せる。
「…それが……気に入らないんですか。ではぼくが生まれを明かせば、あなたは邪魔もしないと、そういうんですか」
「短絡に過ぎるよ。きみは自分を特別視しすぎるあまりに、SEEDが現れた意味も理解していないのじゃないか?」
呆れを混じえた体でキラを見下す彼は、身体を反転させて窓の外を向いた。
「SEEDで世界は変わろうとしている。判るだろう、SEEDの現れは我々コーディネイターの意味をなくしたということが。宇宙進出の黎明には必要な存在だったかもしれないが、それはもうとうに過ぎたということだ。今後、この宇宙を制するのはSEEDに目覚めた者たちになるだろう」
窓外の深淵を見つめてロマンが語る。ゆくすえはそうだろうとキラも理解はしている。シーゲル・クラインが予感したコーディネイターのいない世界に在るのは、そうなのだろうと。けれど、それは目の前のロマンも、キラさえも、生きている時代の話にはとても思えない。
「だからって今、捨てて、殺して、いいものだっていうんですか?宇宙開発は今このときもコーディネイターの力を必要としてるじゃないですか。すぐには変わらないってことも、判ってるでしょう」
キラの反論に、ロマンは「だからね」といかにも理解がない相手にする態度で応えた。
「……当のプラント自身はともかく…ナチュラルにも囲まれているきみなら、もう少し判っていると思ったんだがね。何なんだ、この施設は?誰のためのメンデルだ?」
ロマンは大仰に手を振り窓の外の荒んだ景観を指した。この窓から見えている方向にあるのは、次世代コーディネイター開発にプラントが買い上げたエリアだ。当時の最先端ではあっただろう研究棟は取り壊されることなく、内装と機器類を取り替えるだけにとどめる。再利用できるくらい施設の状態がよいからとはいうけれど、実際にはプラントの資金不足が本当の理由だ。当然だろう。次世代コーディネイターについて問題として抱えているのはプラントだけなのだ。地上でそれは他人ごとだから援助するいわれはない。ロマンはそれを揶揄していた。
「旧理事国の払い下げを嬉々として手を入れて、第三世代以上のコーディネイターを増やすって? 地上では誰もそこに期待などしていないよ。ただの第一世代の解禁だと受け止めてる。しかもプラント独占のね。プラントでばかり増えるようなコーディネイターにどう期待をよせろというんだ。ナチュラル…いや、地上が欲しているのは自国の力となるものだよ。宇宙居住者に等しく現れた兆し……SEEDが、彼らの新しい期待にシフトしていると見えているのに、どうしてコーディネイターがまだ必要などといえるんだ、きみは」
「足掻くことも許されないんですかプラントは。今すぐ諦めないと納得しないんですか、あなたは。そんなにコーディネイターは許されない存在なんですか?!」
ポールを掴むキラの手がぎりぎりと力を入れる。共存も理解もないというようなロマンの考えを知って、キラはその極端さを嫌悪した。コーディネイターとSEED因子保持者は並列に考えることではないと思うのに、彼は比べて優劣をつけたがっている。その理由など、推して知るべしだ。
そんな彼を見ているだけでキラは焦燥感にかられる。自分自身で思い通りにならない出自、そこへそうして誕生させられたことへの嫌悪を、少なからず理解ができるからだった。
だが、それは私怨だ。偏ったイデオロギーに頼って復讐したいだけではないのか。まさしくロマンは彼と一緒だ。ラウ・ル・クルーゼと……。この世界にはまだ彼のような存在があるのか。いなくなりは、しないのかもしれない。その覚悟はあった。彼らの気持ちが理解できるからこそ、キラは自身に彼らを止める役割を課している。起こってしまった間違いとその後の負の連鎖。強引でも断ち切るべきだと。そして、その苦しさの緩衝にこそSEEDがあるのだと。───キラは思っていたのに。
「エヴァグリンの創主っていうのは、あなたなんでしょう。あれを隠れ蓑に使って、コーディネイターにテロを引き起こしてるってことも、判ってます。アルテラのことだって……あなたが手引きしたんでしょう?!」
「……オーブが何か証拠を掴んだかね」
「いいえ。でも、判りますよ。あなたは才覚のある人だ。それに、目的のためには非情にもなれる。あなたのような人を知っています。戦争まで操ってみせようとするような、そんな人たちと同じなんですよ、あなたは」
無駄な指摘だ、とキラは思った。果然、ロマンはそれの何がわるいのかといいたげに薄笑いを浮かべたまま首を傾けてキラを見ている。
「……あなたもまた戦争を、したいんですか。コーディネイターとナチュラルで……」
「必要ない。ほっといてもコーディネイターが滅びるんだから」
決まりごとのようにロマンはいいきって肩をすくめた。キラはようやく観念して、彼を“どうにか”しないと、この先もテロ行為などによってコーディネイターに害が及ぶのだと認識をした。「対話」を求めてきた彼に、そうすることでわずかでも彼の意識を変えることができるかもしれないなどと、ほんの一瞬でも考えたことすら、軽はずみで浅薄だったのだとひどく思い知った。

「さて……互いに理解がないと判っただけでも今日は有意義だったけれどね、ヤマトくん」
俯きことばを失っているキラに、もう少し建設的な話をしようじゃないか、とロマンは続けた。
「わたしはご覧のとおりビジネスマンだ。きみと話したかった本来の目的はつまり、交渉、といったわけでね」
「………交渉?」
思いもしなかった単語にキラは困惑する。だがロマンの本題はまさしくここから、ということなのだろう。話に飽いたといわんばかりだった表情が変化していた。
「きみがシードコードから手をひく。もしくは、こちらで用意するSEED研究組織に入り、我々の被験体となる。希望としてはその両方だ」
「………そんな……こと……」
キラをSEED研究の中心から遠ざけたい、あるいは支配下に置きたい、ということなのか。だが、何故そうしたいのかは読めない。
「……ぼくにその条件をのむ理由が、あると思います?」
「あるんだよ。わたしがそう仕向けるから」
ロマンは、自分が新しい組織を立ち上げればナチュラル側の協力者や出資者はすべてこちらへ参画することになるだろう、といった。自信満々に語る彼を睨みつつも、キラは彼にそうするだけの力があることを知っていた。表の力も、裏の力も、大きく動かせるだけのものを、ロマンは間違いなく持っているだろう。
「地球側の資金提供者がなくなれば、さすがのきみたちも組織運営は難しい。ほそぼそとやったとしても、ナチュラルのSEED因子保有者が集まらないから、やがては研究そのものが頓挫するだろう。プラントのなかだけでそうやって遊ぶならいいだろうが、多額の出資と協力をしているきみの国、オーブはどうする?」
「……………」
そうなのだ。オーブはあえて選んだ諸刃の剣、地球側の協力を得る牽引となるはずだったのだ。現に今まではそうだった。このまま、ロマンの思惑どおりに別の組織が立ち上がってしまったら、SEED研究においてオーブは地球で孤立せざるを得ない。戦後プラントとの協力姿勢をよく思わない国民も相変わらず居り、こういったささやかなことをきっかけにして、国内のナチュラルとコーディネイターの対立を激化させる要因になることもあるだろう。それでなくとも、日々それを煽るためにブルーコスモス…エヴァグリンがオーブで活動しているのだ。
「仮にも母国だろう。姉上もいる。代表首長のね」
「……交渉、だなんてそれは……脅迫じゃ、ないですか……!」
本当の、本当に、浅はかだったとキラは気がついた。自分自身に向けられた鋭さに釣られて受けた、ふたりだけの話し合いの場。キラの存在に起因したことが、個人的な対処でどうにかなるとどうして考えてしまったのだろう。すでにキラ自身で、いろいろなものを───国さえも巻き込んでいたことだというのに。
ロマンは黙したままキラを見ている。あきらかに顔色が変わっただろうキラをどう思っているものか。優位にある者の存在をみせつけるような態度は最初からだ。彼がこの状況を楽しんでいると気がついて頭に血がのぼる。もう、どうすればいいのかも判らなくなっていた。彼の要求をのむことと、のまないことの、起こりうる事態に予測がつかない。つけられない。
───正しい選択を、しなくちゃいけないのに。
キラは場にそぐわず自分を嗤いたくなっていた。ひとりでできる、と。自分だけでなどと奢っていた自分自身に。ロマンを前に、手も足も出なくなってしまったではないか……。
だが、ぎゅっと目を閉じ頭を振る。弱気になる場面ではない。ひとりでこの場にきたその責任が自分にはあるのだから、と。キラは再び自分を奮い立たせた。
「理由を、教えてください。ぼくを引かせたい理由が何か、あるんですよね」
絞りだした声は、だが自分で思うよりはしっかりとした声になっていた。ロマンは相変わらずキラをじっと見つめ、そのままキラの心を探るかのように瞳を眇めた。
「……きみがわるいんだよ」
「───……」
そのひとことの合間に、ロマンから表情が消えていた。
「きみの存在は知っていたよ。このメンデルで、きみが生まれたときに。だから、どういう存在であるのかもきみが知る以前から知っていた。───だが、あの日きみが研究に関わっていると知るまでは、さして興味もなかった。きみのことなど」
表情のなさで冷淡を感じさせる視線は、背中が凍りつきそうな鋭さを裏に隠しもっていた。思わずその手に、銃のひとつもあるのではないかと疑うほどに。キラは恐怖心に負けてロマンからの視線を外さないよう必死に留めた。
「…いまは、存在自体が邪魔だ。無用どころか、邪魔にしかなっていないんだよ。最初にわたしがした質問を覚えているかい?」
ともに凍っていきそうになる思考を懸命に巡らせ、キラは思い出す。
「ぼくの特異性が……SEEDなのかそれとも…」
「最高のコーディネイターとして造られたから、なのか。その真実は判らない。きみを研究すれば本当に解明できることなのかもしれないが、困ることがある。───その解が、後者だったら」
確かに、キラは自分自身に「とくべつ」の烙印をさらに押し当てて、そのことに傷つく覚悟が必要だった。それを考えなかったはずがない。
だがキラは自分が傷つく恐怖で、外側にもたらす影響を軽んじていたのでは、ないだろうか。

「彼らの期待がコーディネイターにまた戻ってくること、とは、つまりそういうことなんだよ。特殊能力をもつコーディネイターの必要論が再び盛りあがるんだ。ナチュラルのあいだで」

この可能性に思い至らなかったのは、本当に迂闊だった。
プラントが行う次世代の開発とはまったく次元が異なる。機能の高い“道具”としての開発を求める声、ということだ。機運が高まればトリノ議定書による縛りなど意味がなくなることはすでに歴史が証明している。違法な開発が黙認される世界にまた逆もどりだ、とロマンは重ねていった。蒼白になっているキラをおいて、いや、むしろその様子に高揚しているのか、ロマンの声がわずかに高くなっていた。
「だから邪魔なんだよ。きみのようなモノを期待するような流れをつくることは、阻止しないと。よく判っただろう、“ユーレンの息子”は、そこにいるだけで危険な存在なんだということが。きみにだって理解できるだろう?」

『知ればだれもが望むだろう。きみのようでありたいと。きみのようになりたいと。ゆえに許されない。きみという存在は───』

繰り返される……キラは過去からの声を耳にした気がして、空いた片腕をその耳に押し当てた。そのままくしゃりと触れる横髪を掴む。
ロマンは自身の出自をひたすらに厭う者なのだ。この世界に必要なのか否かではない。必要だったとしても、それをただ許したくない人間で…そして、それを理解するキラに突きつけている。自分と同じ存在が再び生まれる世界を望むのか、と。
まだこの世界は未熟で、高みを望みながらも、それを受け入れられない。それは、キラも───。

───見誤っていた。ぼくはぼく自身の閉じた世界で、まだ夢を見ていた。

ロマンの要求を受け入れるしか、選択肢がない───。キラ自身がSEEDの研究材料にある危険性。だが自分を餌にして進んだこの状況を今更には……すなわちシードコードの解体しかない。

「……あなたの…要求内容は理解、したと思います。でもぼくは、シードコードに対して何の権限ももっていないんです」
「対外的にはね」
「ええ、そうです。かといってこの場で独断できる立場でもありません。───時間をください」
ここで決断をするほどキラは見失っていなかった。どれだけ時間をくれるのかも不明だが、ロマンはそれを許容する態度を見せた。そして不可解な言を追加した。
「何故ならわたしも確たる証拠を見ていないから、きみをどうするべきなのか、本当は判断つきかねている。はたして、きみでいいのかということが」
「……それは……どういう…意味ですか」
そのままの意味だよ、とロマンはいった。そしてそのあとはさらに理解のできない話だった。
「“ユーレンの息子”がその息子ではなかった可能性。きみ、一度でもそれを考えたことは?」